ニュースイッチ

ランチをドローンでテイクアウト、住宅密集地で事業化なるか

ランチをドローンでテイクアウト、住宅密集地で事業化なるか

1回のドローン配送で運んだ飲食物例

エアロセンス(東京都文京区、佐部浩太郎社長)は、住宅密集地で飛行ロボット(ドローン)の目視外飛行による配送実験を行った。神戸市内の住宅密集地で、レストランから戸建て住宅までテイクアウトメニューを配送。実験に参加した住民への聞き取り調査の結果、レストランの開店時刻である11時から14時までのランチタイムに5回程度の配送が可能で、家賃に加算するサブスクリプション(定額制)モデルに需要があることを確認した。

実験は新産業創造研究機構(NIRO)と兵庫県による「ドローン先行的利活用事業」の一環。塩屋土地(神戸市垂水区)と共同で実施した。

これまでのドローン配送実験は、離島や過疎地などで行われることが大半だった。住宅地での実験は自治体の補助金が期待できないビジネス環境で、採算が取れるか調べることを意味する。

配送したフードメニューはミートグラタンやパスタ、サラダ、コーヒーなど。配送ではLTE通信網を用いることで、家の塀や木々に電波が遮られる環境でも安定飛行を実現した。

日刊工業新聞2022年6月17日

編集部のおすすめ