大阪万博・民間パビリオンがテーマ公開、目立つ展示計画の中身
十倉会長「パビリオンは万博の華」
2025年日本国際博覧会協会は30日、2月に内定した大阪・関西万博の民間パビリオン出展者発表会を開き、12者が展示コンセプトを一斉に発表した。未来志向で将来世代への気づきを促す体験型展示を計画する事業者が目立った。博覧会協会会長を務める経団連の十倉雅和会長は「民間パビリオンはまさに万博の華だ」と期待感を示した。23年に土地引き渡しを行い、建設工事を始める。
全国の電力会社10社で構成する電気事業連合会は卵形のデバイスを使い、エネルギーが身近に感じられる展示を行う。パナソニックホールディングスは非日常の冒険体験を通じ「自分自身を再発見できる場を作る」(楠見雄規社長)とした。ゼリ・ジャパンは海洋プラスチック問題の解決をテーマに、カーボンファイバーを材料に用いたパビリオンを建設する。台湾系の玉山デジタルテック(東京都千代田区)は台湾の半導体技術をパビリオンでPRする計画だ。
またパソナグループは大阪大学の沢芳樹教授と組み、医療や食をテーマとしたパビリオンを展開する。南部靖之代表は「(万博会場の)夢洲と淡路島を結んで日本中を元気にすることをレガシーにしたい」考えを示した。
内定者の大阪外食産業協会は今回の発表を見送った。万博は25年4月13日に開幕する。
日刊工業新聞2022年5月31日