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人検出で一時停止、NEDOなどの実証が示したドローンの進化

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と東京大学、イームズロボティクス(福島県南相馬市、曽谷英司社長)は、佐川急便と協力して飛行ロボット(ドローン)の安全航行機能を実証した。飛行中に人を検出したら一時停止したり、リスクの低い飛行ルートを自動生成する。福島県南相馬市で実証実験を行い一連の機能を確認した。

イームズロボティクス製のドローンを用いて佐川急便の営業所から1・5キロメートルの配送を実験した。ドローン搭載のカメラで上空から撮影し、人工知能(AI)技術で車両や人を検出する。人を検出した場合には一時停止して、人がいなくなってから移動を再開する。市街地上空などを飛行する際に重要な機能になる。

配送の復路では安全な飛行ルートを自動生成した。川沿いなどの水上を飛んでリスクを抑えたルートと、最短距離だが住宅の上を飛ばないルートを生成できる。実験では住宅や道路などのあるエリアを回避してリスクを抑えたルートを飛行できた。

2022年12月の有人地帯の目視外飛行の実現に向けて実績を蓄積していく。ドローンの物流利用を進める。

日刊工業新聞 2022年5月19日

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