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ヒノキの香りとともに…磐城高箸が木材ストロー&酒ます製作

ヒノキの香りとともに…磐城高箸が木材ストロー&酒ます製作

ヒノキで製作した酒ますとストローのセット

磐城高箸(福島県いわき市、高橋正行社長)は、木質材を用いたストローと酒ますを製作、発売した。同社は地元の山林から調達した杉の間伐材などで高級割り箸や鉛筆を生産している。今後もストロー、酒ますだけでなく、資源循環に貢献できる高付加価値の新製品を製作していく。

同社は廃校となった旧いわき市立田人第二小学校南大平分校を改修して工場に利用して割り箸や鉛筆を生産。レーザ加工機を用いた高付加価値製品として販売している。

新たに製作したヒノキのストローは鉛筆の製作手法で2枚の板を六角形に削って貼り合わせ、鉛筆の芯を入れる部分を空洞にした。酒ますとセットで販売する。ヒノキの香りとともに酒を楽しめるのが特長。価格は地元酒造会社の日本酒とセットで消費税込み1690円。

同社によると主力商品のヒノキの鉛筆や杉材での割り箸がこの2年ほどで引き合いが倍増しているという。鉛筆は製造機を改造し切削面をきれいにしたノベルティー品として、多い月で約2万本を販売する。高級割り箸は月1万―2万膳を販売し、いずれも1本500円(消費税抜き)。

高橋社長は「環境に優れた価値のある製品として、持続可能な林業復興にも貢献していきたい」としており、杉チップ入りの高級枕は英国やインドネシアなど海外へも販路を広げている。

日刊工業新聞2022年4月27日

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