「東欧のシリコンバレー」ウクライナのスタートアップ、戦禍に負けず披露したビジネスモデルの中身

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「ユニコーン・ピッチズ・イン・ウクライナ」の参加企業ロゴ(ズームのプレゼン画面から)

ロシアの軍事侵攻で揺れるウクライナ。同国発のスタートアップ16社によるオンラインピッチイベントが1日未明(日本時間)に開かれた。もともとウクライナは「東欧のシリコンバレー」と言われ、特にITで強みを持つ。世界各地から集まった投資家からは苦境の中で活動するスタートアップを励ましつつ、支援する声も相次いだ。(藤元正)

「ウクライナは今、非人道的な行為と戦っている。我々には未来があると信じ、スタートアップも毎日仕事に取り組んでいる」。今回の「ユニコーン・ピッチズ・イン・ウクライナ」の主催者でもあるユニコーン・イベンツのアンナ・フェドロバさんは、時折声を詰まらせながら、投資家や視聴者にウクライナのスタートアップ支援を訴えた。

参加16社のビジネスモデルは、顧客の感想を企業にフィードバックするサービスや、ゲーム開発での検証作業を自動化するツール、人工知能(AI)を使い、心臓の状態を常時モニターするウエアラブル診断システムなどさまざま。ホテルなどのベッドの衛生状態を保つシステムを提供する03ケアでは、代理店を通じて日本市場への参入を準備中という。

中には、現在の戦闘が影を落としている取り組みもある。砲撃を受けた地域に人道支援物資を運ぶため物流マッチングアプリケーション(応用ソフト)を転用したり、避難民同士をつなぐイベントアプリ、ロシア軍の偵察や復興後の物流にも使える飛行ロボット(ドローン)の開発だ。

一方で、米ネットワークVCや米グーグルがウクライナのスタートアップ向けファンドを立ち上げるなど支援の輪が広がっている。シリコンバレーのSVベンチャーグループの代表も「軍事侵攻は決して良いことではないが、きっとあなたたちをより強くする。我々も復興を見据え、しっかりサポートしていく」と確約した。

日刊工業新聞2022年4月8日

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