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日鉄SOLが基幹職1000人に役割給導入の背景

日鉄ソリューションズは4月からの新人事制度として基幹職向けに役割給を導入する。1000人強が対象。社員の役割を定義し、それに合わせて処遇するジョブ型の考え方を取り入れた。デジタル変革(DX)の加速で、人材の獲得競争が激化。顧客のDX実現に向け、発想力や技術力向上も一層求められる中、従来の評価方法を見直し、自律型社員の形成を後押しする。

基幹職は部長・課長などの管理職で、役員は含まれない。従来は社内資格と合致するように基幹職を配置し、年次やポジションに応じた「職能給」をベースに、成果分を反映する体系をとっていた。

新制度では、事業戦略に基づいた役割を再定義。各役割に最適な人員を配置し、それに応じた報酬を与える。期待される役割に対する業績・成果を評価した報酬は賞与に反映する。これまで部長に与えられていた職務が、課長に振り分けられることもある。

4月からは「65歳定年制」も合わせて開始。60歳までの職種・処遇制度、手当てなどが60歳以降も適用される。4月に満60歳を迎える社員を対象に始める。日鉄ソリューションズでは8―9割の社員が定年後も継続して勤務しており、同制度を活用する社員も多いと見込む。少子高齢化に伴い労働人口が減少する中、シニア社員のモチベーション維持、活躍を期待する。

近年、働き方への価値観が多様化している。竹田宏執行役員人事本部長は「従来から取り組む働き方改革や、人材育成などの施策と組み合わせて実行する。人材投資を積極化し、持続的な企業成長を目指す」とする。

日刊工業新聞2022年3月29日

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