次世代型「小型原子炉」の設計加速、三菱電機が担う役割
三菱電機は、米エネルギー技術大手のホルテック・インターナショナル(フロリダ州)と、小型原子炉「SMR―160」向けの計装制御システムの設計契約を結んだ。同システムは原子力発電所の安全運転を支える制御・監視を担う。今回の契約により、SMR―160の実証炉の計装制御システムに関する設計を加速させる。
SMR―160は事故時に外部からの電源や冷却材の供給なしで炉心冷却が可能な次世代型の小型原子炉。三菱電機は計装制御システムの機能検証、運転性を検証するためのシミュレーターの製作を行う。
ホルテックはSMR―160に三菱電機製計装制御システム「メルタック」を採用する計画。三菱電機は米国の規制に準拠した自社の品質保証プログラムを基に米国向けの「メルタックNプラスS」の開発を完了し、2018年に米国原子力規制委員会から米国の原子力発電所への適用許可を取得済みという。
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日刊工業新聞2022年3月24日