脱炭素・CASE…自動車部品サプライヤーが未曾有の変革期へあの手この手

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ヨロズは全社員を対象に省エネやDXに関する提案を募集する(イメージ、同社の米アラバマ工場)

脱炭素、デジタル変革(DX)、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)といった課題に、自動車部品サプライヤーが全社を挙げて取り組んでいる。ヨロズは世界の全従業員を対象に省エネルギーやDX対策を募集。パイオラックスは新規事業創出に向け、海外子会社を含めて専任の担当者の公募を始めた。社内の結束を高めたり、柔軟な発想を引き出したりすることで、未曽有の変革期への対応を図る。

ヨロズは2021年10月に世界約7000人の従業員を対象に省エネとデジタル化による業務の効率化に貢献するアイデアの募集を始めた。1人1案を目標に掲げ、2月までに5353件のアイデアが集まった。今後は地域や部門ごとに内容を精査して順次導入し、優れた取り組みを世界で共有する方針だ。

脱炭素やDXは車の足回り部品を生産する工場現場だけでなく、間接部門を含め全員が自分のこととして取り組むべきテーマとして設定。平中勉社長はコロナ禍で業績が思うように伸びない中、「業界の難局を全員の知恵で乗り切ることで結束を高めたい」と、閉塞(へいそく)感の打開も狙う。

パイオラックスは主力の自動車部品や医療機器に次ぐ第3の事業を発掘するため、4月1日付で新規部署「MIRAI事業部」の設立を決めた。車業界やモノづくりにこだわることなく斬新なアイデアを求め、海外子会社を含めたグループ全体から担当者を公募。20―30代を中心に所属、性別、国籍が異なる数人を選んだ。

過去にも車の締結部品などの既存技術を活用した事業創出を試みたが、世界規模での大規模プロジェクトは初めて。背景には車の電動化で売上高の約25%を占める燃料タンクや駆動装置向け部品が減少することへの強い危機感がある。島津幸彦社長は「CASEの変革の衝撃は大きい。会社の将来に危機感を持ち、何とかしたいと考えている若手を選ばせてもらった」とし、将来に布石を打つ。

日刊工業新聞2022年3月15日

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