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電力損失50%以上減らす、NEDOが次世代パワー半導体などに1376億円投資

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、次世代パワー半導体と次世代データセンターの省エネルギー技術に1376億円を投じる。官民合わせた投資額は1963億円。パワー半導体では変換器などの電力損失を50%以上低減し、データセンターでは40%以上の省エネを目指す。

パワー半導体など9テーマを採択した。ロームは8インチ炭化ケイ素(SiC)ウエハーで金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を開発する。デバイス開発へのNEDOの支援額は305億円、事業規模は527億円になる。

ウエハー技術開発ではセントラル硝子や昭和電工が高品質なSiCウエハーの製造技術を開発する。NEDOの支援額は186億円、事業規模は258億円。

次世代データセンターの開発では富士通などが光電融合技術を開発する。半導体集積回路間の接続を光配線にするため、小型光トランシーバーを開発。サーバー内の光配線とデータセンター間の長距離通信をシームレスに光接続する。日本ゼオンはカーボンナノチューブ(CNT)を使った抵抗変化型不揮発性メモリー(NRAM)を開発する。NEDOの支援額は885億円、事業規模は1178億円になる。

日刊工業新聞2022年3月1日

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