悪化する大型工事の採算…ゼネコン大手が全社営業減益

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投資計画が戻り、受注環境は好転している(イメージ)

ゼネコン大手4社の2021年4―12月期連結決算が出そろい、全社が営業減益となった。手持ち工事が順調に消化したものの、大型建築工事の採算が悪化し、公共事業などで堅調な土木分野も前年の反動で伸び悩んだ。ただ工事は年度末に向けてほぼ計画通りの進捗(しんちょく)が予想され、追加工事などによる収益改善も見込まれることから、鹿島を除く3社が22年3月期連結業績予想を据え置いた。鹿島は好調な欧米事業などが奏功し、連結売上高予想を前回予想比300億円引き上げた。

21年4―12月期連結決算は競争激化による安価受注の影響に加え、資材価格などの高騰で大型建築案件の採算が悪化。土木分野も大型工事で、前年に利益を押し上げた追加工事などが少なかった。このため、建設事業の採算性を示す完成工事総利益率(単体)は全社が悪化した。鹿島は前年同期比3・1ポイント減の11・9%、大成建設が同3・9ポイント減の10・9%、大林組が同5・3ポイント減の8・1%、清水建設が同5・0ポイント減の7・4%だった。

一方、新型コロナウイルス感染で遅れていた投資計画が戻りつつあり、受注環境は好転している。国内建設市場について、大成建設の中井章博経理部経理室長は「国土強靱(きょうじん)化により土木分野の公共事業が引き続き堅調で、建築分野も物流施設の引き合いが続いおり、各地で再開発事業も動き始めている。全体としては需要の増加が見込まれる」とみる。

また、清水建設は減収となったが、山口充穂経理部長は「大型再開発事業で受注競争の激化や資材価格の上昇も予想されるが、大型建築物件の消化が進み複数の大型開発物件の売却が予定されている」として通期業績予想を据え置いた。

日刊工業新聞2022年2月11日

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