日産“脱エンジン”へ欧州向け開発終了、COOが語ったこと
日産自動車は欧州市場向けガソリンエンジンの新規開発を終了する。欧州では2025年にも排出ガス規制「ユーロ7」の導入による規制強化が見込まれ、内燃エンジンでは技術開発のコストが見合わないと判断した。アシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は8日の決算会見で、「ガソリンエンジンを欧州市場向けに開発しない。ユーロ7が入るとお客さまはガソリン車に、はるかに高い価格を払わないといけないからだ」と述べた。
欧州市場向けではユーロ7以降、ガソリン車向けエンジンの生産もしないとの方針を示した。一方、その他の市場では「お客さまやビジネスにとって理にかなっている限り続ける」とした。
日産は30年度までに電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)といった新型電動車23種以上の投入を予定するなど電動化戦略の加速を掲げる。グプタCOOは「開発リソースは徐々にガソリン車から電動車にシフトし、それぞれの市場に対応している」と述べた。
日刊工業新聞2022年2月9日