マスク非装着者と15分会話→感染率60%、スパコン「富岳」が明らかにしたオミクロン株の感染力
理化学研究所は、スーパーコンピューター「富岳」を使った新型コロナウイルスの飛沫(ひまつ)感染リスク評価で、感染力が強い変異株「オミクロン株」に関する感染リスクの高さを公表した。マスク非装着の感染者と対面し15分間会話した時の感染リスクは、2メートルの「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」を取っていた場合でも、一番リスクの高い状況では、感染確率が60%となることを明らかにした。感染者がマスクを装着していても50センチメートル以内に近づくと感染リスクが20―30%高まることが分かった。
さらにマスク非装着の感染者と1メートルの距離を取って対面し1時間会話した時の感染リスクは、ほぼ100%になることも明らかにした。
理研のチームリーダーで、神戸大学の坪倉誠教授は「(感染力の強い株については)感染初期に提示された、マスクをする、距離を置くといった対策の中身を見直す必要があるのではないか」としている。
日刊工業新聞2022年2月3日