ロボットでコロナ対策に貢献、川重が「自動PCR検査」無償提供
川崎重工業は自動でPCR検査が可能なロボットシステムを活用し、東京都世田谷区で新型コロナウイルス感染症の検査サービスを始めた。検査の受け付けから検体採取、検査、結果通知までの一貫したサービスを無料で提供する。同区での実施に加え、東京都内で検体採取ブースの拡大に向けた準備なども進める。
川重の自動PCR検査ロボットシステムでは検体の分注や核酸抽出、試薬調製、PCR測定を産業用ロボットで自動化する。医療従事者の安全性を担保しながら、大量の検体を検査できる。
今回は同区の代田区民センター内に検体採取ブースを開設。新型コロナの変異株であるオミクロン株の感染が拡大する中、精度や感度の高い核酸抽出法を活用した「RT―PCR検査」を広く提供する。感染対策と経済・社会活動の再開に貢献する。
同検査サービスは政府が進める「PCR等検査無料化事業」として、川重が東京都より認可され実施する。川重はロボットによる自動PCR検査サービスを2021年3月に開始し、藤田医科大学や関西国際空港などで利用実績がある。
日刊工業新聞 2022年1月17日