研究開発事業に懸賞金、経産省が検討する背景

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産構審に研究開発改革の戦略提示

経済産業省は、有力技術の社会実装を加速するため、企業などの研究開発を支援する研究開発事業に懸賞金制度を導入する検討を始めた。中小企業やスタートアップ、個人など幅広い参加者が研究開発を競い、成果をあげた上位者に対して賞金を支払う仕組みを想定する。脱炭素など新たな社会課題に柔軟に対応するには、従来型の研究開発支援のあり方では日本の競争力が低下する恐れがある。研究開発改革を急ぎ、社会課題を解決するイノベーションの創出につなげる。

27日開いた産業構造審議会(経産相の諮問機関)の作業部会に研究開発改革の骨子案を示した。骨子案は大学や企業の研究開発費などを補助する経産省の研究開発事業と産業技術総合研究所の改革が柱。研究開発事業については社会課題が複雑化する中、大企業や大学にとどまらず多様なプレーヤーが研究開発に参加する仕組みづくりの重要性を指摘。有力な技術や知見を持つ参加者が研究テーマに応じて開発を競う懸賞金制度の導入を方策として示した。

産総研については国から拠出できる予算に限度がある中、民間資金の獲得を従来以上に積極化する必要性を指摘。産総研が外部に法人を設立し、民間からマーケティングや法務などに知見を持つ人材を獲得することで民間との共同研究を推進する戦略を示した。

また産総研の研究者が企業との共同研究などで得た外部資金を研究者に還元する仕組みを導入し、研究者個人による民間資金の獲得を促す戦略や地域の中小やベンチャーへの支援を強化し、産総研の技術シーズを活用しやすい環境を整備する計画を提示した。

日刊工業新聞2022年1月28日

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