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経産省が22年度予算要求に盛り込んだ中小企業支援策

事業再生・承継を支援

経済産業省は2022年度予算概算要求の中小企業対策費に21年度当初予算比22・9%増の1373億円を要求する。モノづくり中小に対する研究開発事業の拡大や中小の事業承継への支援策などを盛り込む。新型コロナウイルス感染症の影響が長引く中、中小への資金繰り支援などの金融支援を継続するほか、コロナを契機に事業再構築や事業再生を目指す企業を支援し、イノベーションの創出を後押しする。

コロナ対策として人の流れが抑えられ、一部の業種の事業に大きな影響を与えている。さらに最低賃金の引き上げなどビジネス環境は厳しくなっている。中小や小規模事業者の雇用や技術などの経営資源を生かし、事業の再構築や承継、生産性向上支援、取引の適正化などの取り組みを進める。

すでにコロナ禍での事業者に対する資金繰りの支援や、月次支援金の給付、イベントの再開支援など、厳しいビジネス環境下に直面する中小や小規模個人事業主に対して、事業継続のための支援を実施しているが、22年度以降も支援を継続する。

経産省の22年度の予算概算要求の総額は21年度当初予算比11・1%増の1兆4026億円。そのうち一般会計は同20・2%増の4227億円、エネルギー対策特別会計は同10・6%増の8242億円、特許特別会計は同0・3%減の1557億円となった。

日刊工業新聞2021年8月27日

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