自律的なキャリア形成促す新制度を導入、ケーブルテレビ最大手執行役員が語る背景

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JCOMは成果に基づく公平な報酬体系や、自律的なキャリア形成による専門性向上を主軸とする新制度を21年10月に全面導入した。従来の職能資格制度を維持しつつ、成果を挙げた社員が昇格、昇給しやすくする。インターネット動画配信サービスの普及で競争が激化するほか、事業領域の拡大で求められるスキルが変化している。能力を発揮できる環境をつくり、新事業創出や顧客への提案力を強化する。

「上から言われたことをやりきるだけではもう会社が成長できない。世の中の課題に対して自らすべきことを考え、実現できる社員を増やす必要がある」。千田貞文執行役員人事本部長は、新制度導入の背景についてこう説明する。

近年、職務内容や求めるスキルを明確にし、相応の報酬を設定する「ジョブ型」を導入する動きがある。JCOMもこの考え方に近い制度として「キャリアバンド制」を導入。コーポレートなど5バンドを設定し、所属部署を基に課長職以下の全社員をいずれかに割り振った。人事異動はバンド内を基本とし、社員は自律的なキャリア形成がしやすくなる。遠隔地への転勤は原則廃止した。

成果主義への転換では、本丸である報酬制度にメスを入れた。「過去のパフォーマンスではなく現在のバリューに給料を支払う」(千田執行役員)考え方だ。従来は1度昇格すると基本給が高止まりしていたが、新制度では一定の評価を得られないと降給する。一方、高い成果を上げた社員の昇給額を増やし、モチベーションを高める。

また、昇格の必要年数を短縮した。大学新卒の場合、管理職に就くには最短でも入社から10年必要だったが、新制度では6、7年とし、20代で管理職になれるなど、若手の早期抜擢を可能とする制度に改めた。

このほか、定年制に関して経営陣と検討するプロジェクトを10月に立ち上げた。多様な人材の活用を進め、持続的成長を目指す。

日刊工業新聞2021年12月14日

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