格安スマホで「シニアに照準」のNTTコム、生かすべき強みは?
NTTコミュニケーションズ(NTTコム)の丸岡亨社長は23日、日刊工業新聞のインタビューに応じ、格安通信サービス「OCNモバイルONE」について「シニア(高齢者)の方々により使って頂きたい」とし、販促に力を注ぐ考えを示した。NTTドコモが2026年3月31日に第3世代通信(3G)サービスを終了する点を踏まえ、3G利用者のドコモグループ外への流出を防ぐ狙い。
ドコモは10月21日に全国約2300店の「ドコモショップ」でOCNモバイルONEの販売を始めた。丸岡NTTコム社長は「(足元での)販売は好調。もともと8―9割がインターネット(からの申し込み)だったが、CMの効果もあり、店舗での取り扱い比率が上がってきた」と評価。「3Gの停波もあるので(その後も)今の顧客に引き続き使って頂きたい」と述べた。
通信各社は、3Gに対応した従来型携帯電話(ガラケー)を持つシニア層にスマートフォンへの乗り換えを提案しているが、「ネットでは難しい。ハードルを下げるためにもドコモショップが強みになる」(丸岡社長)。
KDDIは22年3月31日、ソフトバンクは24年1月下旬に、それぞれ3Gを終了する。
日刊工業新聞2021年12月24日