「世界初」光で自律的に泳ぐ分子ロボット、北大が開発【動画あり】

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有機結晶による泳ぐ分子ロボット(北大提供)

北海道大学の景山義之助教らは、大きさが1ミリメートルより小さい水中を泳ぐ分子ロボットを開発した。有機分子の結晶がバタバタとヒレのように動き、犬かきかバタ足のように前後に進む。光を当てるだけで自律的に泳ぐ人工物は世界初としている。血管のような狭い空間を移動するための基礎技術になる可能性がある。

光を吸収すると変形するアゾベンゼンとサラダ油などに含まれるオレイン酸を用いて有機結晶を製作した。青色の光を当てると屈曲運動を繰り返す。厚みは1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)で、縦横の大きさ数十―数百マイクロメートルの結晶がバタバタと動く。この結晶を深さ0・3ミリメートルの水槽に入れると屈曲運動で前後に泳いだ。

単純な屈曲運動では曲げて前に進んでも伸ばした際に後ろへ戻り移動することはできない。狭い空間では上下方向の制約があり泳ぐ運動になった。速度は最大秒速15マイクロメートルで、人間に換算すると時速500メートルに相当する。

結晶は数千回の屈曲運動に耐えられる。微生物は繊毛の回転運動を利用して泳ぐ。回転と屈曲の両方で人工物が一定環境で泳ぎ続ける例はなかった。

日刊工業新聞2021年12月1日

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