半導体市場は今年60兆円を超える。需要拡大で過去最高更新へ
主要な半導体メーカーが参加する統計機関の世界半導体市場統計(WSTS)が発表した2021年の市場見通しは、6月予想比4・9%増の5529億ドル(62兆円)となり、上方修正された。20年比で25・6%増で過去最高を更新する見通しだ。新型コロナウイルスワクチンの接種進展に伴う経済活動の再開を背景に、自動車や産業機器など幅広い用途で半導体需要が拡大している。
21年のIC市場は、6月予想比5・6%増の4608億ドル。特に伸び率が高かったのがロジックで、同8・8%増の1507億ドルだった。アナログが同7・6%増の728億ドル、マイクロが同5・1%増の791億ドル、メモリーが同2・2%増の1581億ドルと続く。
22年の半導体全体の市場は6月予想比4・9%増の6014億ドルと予測。WSTSは「足元は一部の電子機器生産が弱含んでいるものの、エンドマーケットの需要は引き続き強い」とし、特段の反動減を想定していないという。
日刊工業新聞2021年12月1日