ホンダが20年代に実用化、交通事故を防ぐAI運転支援技術の全容

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運転手や周囲の状態をAIで分析し、光などで危険を先回りして伝える

ホンダは、交通事故防止に向け、人工知能(AI)を用いた運転支援技術を開発する。危険に直面してから警告したり衝突被害軽減ブレーキを作動したりするだけでなく、事前に事故につながる可能性がある運転手の挙動を検知して操作を支援したり、注意を促したりする。2020年代前半に要素技術を確立し、20年代後半の実用化を目指す。

ホンダが開発する運転支援技術は、運転手の視線の動きを車載カメラで把握しAIで分析。リスクを先読みし、ハンドル操作などを支援する。運転手の脈拍を分析して眠気や疲労の度合いを把握し、必要に応じて座席に振動刺激を与え覚醒を促す機能も検討する。

センサーやカメラで歩行者らを検出した際はシートベルトの張力を上げたり、光や音を出したりして、注意を喚起する機能も視野に入れる。

車と歩行者らが通信し、存在を伝え合う機能などで事故回避を目指す技術の開発も進める。他企業や行政とも連携して20年代後半に技術を標準化し、30年以降の社会実装を目指す。

研究開発子会社の本田技術研究所の大津啓司社長は「安全技術は裾野が広い。交通事故ゼロを追求しつつ、移動の喜びを拡大したい」と開発の方向性を説明した。

ホンダは50年に世界で同社の2輪車、4輪車が関与する事故死者数をゼロにする目標を掲げている。30年に世界でホンダ車1万台当たりの事故死者数を20年比で半減する目標も発表した。

自動車メーカー各社は安全性向上に向けた技術開発を積極化している。マツダは運転手の状態を監視し危険回避する技術「マツダ・コ・パイロット・コンセプト」を開発し、22年に実用化すると今月発表した。

日刊工業新聞2021年11月26日

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