ホンダ系部品メーカー6社が下方修正、自動車業界の回復に急ブレーキ

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ホンダの三部敏宏社長

「年明けから挽回生産するが、年度内に(すべての)挽回は難しい」―。ホンダの倉石誠司副社長は苦渋の表情を浮かべる。半導体不足や東南アジアなどでの新型コロナウイルス感染症再拡大により生産台数が減り、同社は2022年3月期連結業績予想(国際会計基準)を下方修正。ホンダ系部品メーカーも8社中6社が下方修正した。SUBARU(スバル)も同様に下方修正しており、部品を含め自動車業界のコロナ禍からの回復にブレーキがかかっている。

ホンダは22年3月期連結業績予想の売上高を8月公表比8500億円減の14兆6000億円(前期比10・9%増)、当期利益を同1150億円減の5550億円(同15・6%減)に下方修正した。

4輪車の世界販売台数の見通しは同65万台減の420万台(同7・6%減)とした。8月に続き2度目の下方修正。新型コロナ感染拡大の影響が大きかった21年3月期実績を下回る。サプライチェーンの混乱が長期化し、8―9月の国内生産は当初計画比6割減だった。原材料の価格高騰による影響も出る。

コロナ禍からの自動車業界の回復は鈍っている。トヨタ自動車は22年3月期連結業績予想を上方修正したが、近健太取締役は「円安効果を除けば資材高騰などにより実質下方修正だ」と説明する。三菱自動車も、円安効果や販売奨励金の抑制により、上方修正したが、世界販売見通しは7月公表比6万4000台減の90万3000台(前期比12・7%増)に引き下げた。

完成車メーカーに比べて円安の恩恵が薄く、販売奨励金抑制といったプラス効果がない部品メーカーには、生産減少や資材高騰はダイレクトに響く。

ホンダ系部品メーカーは8社のうちユタカ技研、八千代工業を除く6社が連結業績予想を下方修正した。テイ・エステックの保田真成社長は「(前回、見通しを発表した時点で)リスクを織り込んだが、それ以上に収益が落ちた」と話す。

フタバ産業などトヨタ系中堅部品メーカーも6社のうち4社が通期見通しを下方修正した。

日刊工業新聞2021年11月8日

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