EV船の自律航行やワイヤレス充電ができる「ゼロエミッション・マリーナ」の全容
EV船販売(東京都中央区、工藤清人社長)は、旧堺港(堺市堺区)に太陽光発電など自然エネルギーの電源を活用し、小型電気推進(EV)船の自律航行やワイヤレス充電の実験が行える基地「ゼロエミッション・マリーナ」を設置した。EV船の自律航行試験などを公開した。同社は関西電力やe5ラボ(東京都千代田区)など約30社の企業と連携し、EV船の開発・普及やインフラとなる同マリーナの全国展開を目指す。
同基地では天井に設置した出力8キロワットの太陽光発電システムで得た電力をリチウムイオン電池に蓄電し、EV船などに供給する。2022年春にマイクロ風力発電も導入予定。
EV船販売は同基地をベースに実証実験を重ね「協力企業と一緒に小型EV船の普及に取り組む」(工藤社長)方針。協力するエイトノット(堺市堺区)は、EV船の自律航行技術を確立し水上のオンデマンドタクシーや物流業務などを目指す。同様にダイヘンもEV船用ワイヤレス充電設備の実用化を狙う。
日刊工業新聞2021年11月11日