凧で船舶をけん引!川崎汽船が今年末にトライアル航海へ

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風力を船舶運航に活用する自動カイトシステム「Seawing」(イメージ)

川崎汽船は2021年末をめどに自動カイト(凧〈たこ〉)システム「Seawing(シーウィング)」を小型RORO船(貨物専用フェリー)に搭載し、欧州近海でトライアル航海を実施する。風力を利用して船の推進を補助するシステム。航路などによるものの、現状比20%以上の二酸化炭素(CO2)削減効果が期待される。

川崎汽船は仏エアシーズと共同で開発を進めており、日本海事協会から設計の基本承認(AIP)を取得している。エアシーズは欧エアバスから分社した企業。21年末をめどにエアバスの機材を搬送するための、既存小型RORO船に実装する方向だ。

ブリッジからのスイッチ操作によりカイトを展開・格納し風力で船の推進を補助する。新造船のほか、既存船にも改造(レトロフィット)して取り付けられる。実証航海を経て、川崎汽船は当初計画を半年程度先送りする形で、22年夏をめどに大型バラ積み運搬船1隻に搭載する方針。

国際海事機関(IMO)は30年にCO2削減目標で08年比40%減を掲げる。温室効果ガス(GHG)削減に向けて、液化天然ガス(LNG)燃料への転換が進む。

一方、風の力を利用することも有力な手段。燃料供給が不要なほか、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)といった物質の排出を生じないメリットが期待できる。

日刊工業新聞2021年10月7日

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