鹿島は、非ＧＮＳＳ（全球測位衛星システム）環境や暗所で自律飛行できる点検用飛行ロボット（ドローン）を開発し、国内で初めて実用化したと発表した。開発したドローンは、米社の飛行システムと画像による自己位置推定システムの活用により、安定性、安全性、操作性の高い自律飛行を実現した。今後、鹿島は開発したドローンを活用し、トンネル工事現場や都市部の地下工事現場などの非ＧＮＳＳ環境を含む全建築現場を対象に調査・点検業務の自動化を目指す。

開発したドローンは、ドローンの自律飛行を実現する制御技術を開発する米ＮＥＡＲＥＡＲＴＨ　ＡＵＴＯＮＯＭＹの飛行システム「Ｔｏｐａｚ（トパーズ）」を活用した。レーザー距離計による自己位置推定技術「ＬｉＤＡＲ　ＳＬＡＭ技術」に、画像による自己位置推定技術「Ｖｉｓｕａｌ　ＳＬＡＭ技術」を併用することで実現した。

鹿島は２０２０年１１月から国内のトンネル工事現場で、開発したドローンを使って壁面の異常や漏水、ガス漏れなどの無人点検を実施。ドローンが非ＧＮＳＳ環境でも安定した自律飛行が可能なことを確認している。