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買い物カゴを自動で除菌。イオンリテールがコロナ対策徹底で一手

買い物カゴを自動で除菌。イオンリテールがコロナ対策徹底で一手

イオンリテールが展開する自動買い物カゴ除菌装置「ジョキンザウルス」

イオンリテールは自動で買い物カゴを除菌する装置の導入を拡大する。8月までの累計導入台数は28台で、2022年2月までに29台追加し、倍増させる。売り場の防疫対策に加え、人手による除菌作業の省力化で効果を挙げている。台数増加で新型コロナウイルスの感染拡大防止をさらに徹底し、来店者が安心して買い物ができる売り場づくりを進める。

イオンリテールが展開する自動買い物カゴ除菌装置「ジョキンザウルス」は、積み重ねた買い物カゴの持ち手を一つずつ自動で持ち上げ、紫外線を照射し短時間で持ち手の裏側まで除菌する仕組み。除菌率は99・97%を実現した。同装置はニューネクスト(京都市南区)と共同で企画・開発。20年11月に12店舗で先行導入した際に導入店舗の拡大を見据えており、台数を計画的に引き上げる。

コロナ禍での店舗の課題が従業員による清掃作業の負荷。大型店では1日当たり平均約1万個の買い物カゴが使われ、従業員が使用済みのカゴを一つひとつ手作業で拭き上げていた。同装置の導入により、1日当たり約2000個の使用済み買い物カゴを自動で除菌でき、従業員の作業負担を軽減。省力化に役立てている。

イオングループでは、二酸化炭素(CO2)濃度センサーを用いた施設の換気や空気浄化、購入商品を登録して会計できるサービス、インターネットで注文した商品をレジに並ばずに受け取れるサービスなどの感染対策に取り組んでいる。

日刊工業新聞2021年9月30日

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