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ミクニがインド深耕、2輪・4輪部品の売上高7割増に

ミクニがインド深耕、2輪・4輪部品の売上高7割増に

FIなどを生産するインド法人(ラジャスタン州)

ミクニはインドで2輪車と4輪車事業の売上高を2023年度までにそれぞれ20年度比7割引き上げる。2輪車では同国の排出ガス規制に対応し、浄化性能に優れる燃料噴射システムの販売を拡大する。4輪車ではエンジン部品で主要顧客向けの販売を伸ばすほか、インドから欧州向けの輸出も増やす。2輪、4輪向け部品需要を確実に取り込み、インド事業の売上高を23年度までに19年度比2倍強の170億円に高める。

インド政府は20年に新排ガス規制「バーラト・ステージ(BS)6」を導入。2輪では排ガス浄化性能が低い燃料供給装置「キャブレター」から、電子制御の燃料噴射システム「フューエルインジェクション(FI)」への切り替えが進む。

ミクニは同国ラジャスタン州の生産拠点で、関連部品などを年100万個供給する体制を構築している。現地化などで競争力を高めたFIで環境需要を取り込む。将来、アフリカ市場向け製品の主要な輸出拠点にする。

4輪ではエンジンのバルブタイミングを制御する「可変バルブタイミング」や、ガソリン車の出力制御などを最適化する「電子制御スロットルボディ」といった製品の販売を伸ばす。現地で日系メーカーなどへ販売するほか、主要製品を欧州市場へ輸出する。

ミクニは23年度に売上高950億円(20年度比36・9%増)、営業利益50億円(同8・8倍)を目指す。けん引役はインドで、23年度の売上高全体に占める同事業の割合を、18年度比約10ポイント増の17%に引き上げる計画。

日刊工業新聞2021年9月29日

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