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コスト1兆円削減、NTTがDX強化と働き方の転換で達成へ

コスト1兆円削減、NTTがDX強化と働き方の転換で達成へ

NTT公式動画より

NTTは、デジタル変革(DX)の強化により2023年度のコスト削減額を2000億円以上積み増す。自動化の対象とする業務の拡充や、紙の使用の原則禁止などに取り組む。本社機能や間接部門の地方への分散も進める。テレワーク中心の働き方に転換していく過程で業務プロセスの見直しを行い、結果として費用の抑制につなげる。自社グループで確立したDXの知見を協業企業や顧客に横展開することも目指す。

自動化対象の業務プロセスは、25年度に21年度比5倍の100以上に増やす。紙の使用量はグループで20年度に6000トンだったが、25年度に原則ゼロとする。本社機能や間接部門の地方への分散は22年度から進める。

従来のコスト削減目標は23年度に17年度比で8000億円以上としてきたが、21年度に2年前倒しで達成する見込み。28日に発表したDX強化策の効果も勘案し、23年度のコスト削減総額を1兆円超と見積もった。

同日オンライン会見した澤田純NTT社長は「働き方改革を一緒に取り組める方々を増やしていきたい」と述べた。

40年度、温室ガス「実質ゼロ」 IOWN導入

NTTは28日、2040年度までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすると発表した。次世代光通信基盤の構想「IOWN(アイオン)」の関連技術を通信設備などへ導入して電力消費を減らし、再生可能エネルギーの活用も進める。

NTTグループの温室効果ガス排出量は30年度に13年度比で80%削減し、40年度までに実質ゼロを目指す。40年度時点における温室効果ガス削減の内訳は再生エネの活用が45%、IOWN導入効果が45%。残り10%を省エネと見込む。澤田純NTT社長は「さまざまな産業にIOWNを普及し、社会全体の温室効果ガス削減にも貢献する」と語った。

また、傘下のNTTドコモは22年3月に電力事業へ参入し再生エネを活用したプランを提供すると発表した。

日刊工業新聞2021年9月29日

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