紳士服売り場に「スポーツジム」。松屋が始めた“コト売り”の狙い
紳士服売り場にスポーツジム?―。松屋は銀座店(東京都中央区)で、メトロノーム(同港区、我妻孝一最高経営責任者〈CEO〉)が手がけるトレーニング機器などのレンタルサービス「GYM CLOUD(ジム・クラウド)」の実店舗をオープンした。紳士服売り場の一角に実機を置き、機器を使ったトレーニングを体験できるほか、助言も受けられる。コロナ禍で健康志向が高まる中、新たなサービスを提案する。
ジム・クラウドはトレーニング機器やフィットネス用品のレンタルで国内最大級のサービス。サブスクリプション(定額制)で実機を購入する必要がなく、気軽に始められるのが特徴だ。実店舗は今回が初めて。ランニングマシンやバイクといった大型機器のほか、バランスボールやダンベルなど約60点を展示、レンタル対象は約1万4000点に上る。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う在宅勤務の浸透により、運動不足で健康志向が高まった一方、出社制限でスーツなどの紳士服の需要は低迷。モノ売りではなく“コト売り”を新たに取り入れ、新規顧客の取り込みを狙う。今後については店舗面積の拡大を計画しており、実機の見学やトレーニング体験を拡充していく考えだ。
日刊工業新聞2021年9月23日