スーパーシティ目指す会津若松市、中心施設「スマートシティAiCT」が満室に
会津若松市の「スマートシティAiCT」に、CCCマーケティング(東京都渋谷区)が9月に入居する。同社を含めたオフィス棟進出企業は36社で、これにより2019年4月に開所したAiCTは満室となる。市は国の「スーパーシティ構想」への採択を目指しており、AiCTを中心に具体的なスーパーシティ実現への取り組みを加速する。
AiCTには開所以来、福島県内や首都圏から情報通信技術(ICT)企業が進出。オフィススタッフは計400人以上となった。CCCマーケティングは同市の「スーパーシティAiCTコンソーシアム」にも加盟し、市民向けサービス事業の展開を目指す。
市ではAiCTの入居企業や会津大学と連携して進めてきたスマートシティーへの取り組みの質・量をレベルアップし、さまざまなプログラムを具体化する。
アクセンチュアが作ったプラットフォーム(基盤)である都市OS(オペレーティングサービス=総合都市システム)を活用し、会津若松市全体でデータ連携の実証も進める。市民向け情報ポータル「会津若松+」の利用率も高め、地域主導型スーパーシティを構築する。
スーパーシティ構想(スーパーシティ型国家戦略特別区域)は、2030年ごろの社会を先取りした「丸ごと未来都市」を目指す地域を国が指定し、後押しするもの。会津若松市のほか、複数自治体による共同提案を含め、計31地域が応募し、指定を目指している。
日刊工業新聞2021年9月1日