乗り捨てOKなカーシェア、福島で実証始まる
オリックス自動車(東京都港区、上谷内祐二社長、03・6436・6000)は、借受場所と違う場所で車両の乗り捨てが可能なワンウェイ方式のカーシェアリングサービスの実証実験を始めた。従来の借受場所に返すラウンドトリップ方式と比べ、利用者の利便性の高まりが期待できる。
実証実験は福島県会津若松市にある情報通信技術(ICT)オフィスビル「スマートシティAiCT(アイクト)」内と郡山駅(福島県郡山市)周辺に計8台分の専用駐車場を設置し、車両を4台配備する。アイクト入居企業の従業員や関係者限定で、ワンウェイ方式のカーシェアリングの事業性やシステム検証などを行う。将来的には、ICT関連企業との協業やデータ活用で車両需要を分析し、乗り捨て可能なシェアリング車両を市中に配置する構想を描いている。
実験車両には三井住友海上火災保険が提供する専用ドライブレコーダーを搭載する。走行する道路の画像データを収集し、人工知能(AI)による画像分析技術で、道路の損傷箇所を適時に検知する実証実験も実施していく。
日刊工業新聞2021年3月8日