宇宙で使える次世代半導体開発へ、人工ダイヤ基板の暴露実験
アダマンド並木精密宝石(東京都足立区、並木里也子社長)は、同社製人工ダイヤモンド基板を宇宙で暴露し、性能を確かめる実験を始める。スペースBD(東京都中央区)が主催するプロジェクトに参画して行う実験で、宇宙空間の温度環境や放射線環境下における耐久性について調べる。実験結果は宇宙で使用できる次世代半導体の開発に役立てる。
アダマンド並木精密宝石が開発した人工ダイヤモンド基板「KENZANダイヤモンド」を実験に用いる。同基板は2021年度内に国際宇宙ステーション(ISS)に輸送され約半年間にわたり宇宙空間で暴露、22年6月頃に地球へ再輸送される。ダイヤモンドは半導体の素材として一般的に使用されるシリコンなどの素材と異なり、過酷な温度環境や放射線の影響を受けにくい。今回の実験で高耐久性を裏付けるデータを取得し次世代半導体用基板の技術確立を目指す。
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日刊工業新聞2021年8月26日