家をウェブで売る。大和ハウスの“型破りな販売手法”が活況なワケ

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自身のライフスタイルに関する質問に回答すると、おすすめの外観、内装イメージ、間取りなどを選択でき、見積もりが概算される

大和ハウス工業が2019年に開始した、ウェブ限定の住宅商品「ライフジェニック」の販売が活況だ。コロナ禍で住宅展示場が閉鎖される中、場所や時間を問わずチャットで相談ができ、自分のライフスタイルに合った住宅を簡単にカスタマイズ可能なのが好評で、5月末までに800戸を販売した。1棟の平均単価が2400万円台の住宅をウェブで売る“型破りな販売手法”が20―30代の若年層夫婦中心に受け入れられている。

「こだわりの食材とテーブルコーディネート、どちらを重視しますか」といった、食や衣服に関するライフスタイルの質問に答えると、おすすめの住宅外観や内装がピックアップされる。自分好みの設備のカラーや間取り、間口の広さを選ぶと、わずか数分で見積もりが出る。

「商品を気に入り納得した方が住宅展示場に来るので、商談がスムーズに進み成約率も高い」(大友浩嗣取締役常務執行役員)と手応えを得る。営業側は事前に顧客の好みが分かるため、打ち合わせ回数は一般的な住宅販売の6回から2回で済み、業務効率も向上。通常、顧客が住宅展示場に来ると、その後の商談は電話や直接訪問で対応する。間取りや細かい設計を詰めるのに何回もやりとりが必要で、図面ができてから見積もりの算出までに時間がかかる。

ライフジェニックの特徴は事前にカスタマイズの範囲が決められ、見積もりの概算がすぐ分かることだ。「価格帯をイメージできるので、これまで課題だった若い夫婦層の購入につながっている」(同)。商談期間が短いことも、時間確保が難しい共働き夫婦にとって魅力となっている。

現在、全国の住宅営業担当の約5分の1がライフジェニックの住宅販売を兼務する。電話や対面の営業と異なりチャットでの商談が多いため、20―30代の若い営業担当が活躍する。大和ハウス工業は都心部向け木造住宅商品を投入するなど、ライフジェニックの商品ラインアップを拡充中だ。ライフスタイルの変化に合わせた商品投入に力を入れる。(大阪・池知恵)

日刊工業新聞2021年8月13日

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