大量廃棄が予想される太陽光パネル、再資源化の商機を狙え

加山興業が事業参入

  • 3
  • 29
リサイクル設備で分離した太陽光パネルの材料。パネルからガラスをはがし金属や樹脂を再資源化することで埋め立て処分を減らす

加山興業(名古屋市熱田区、加山順一郎社長)は、使用済み太陽光パネルのリサイクル事業に参入する。粒状の材料をパネルに吹き付けてガラスをはがす装置を導入し、2022年4月に稼働させる。処理後、ガラスやパネルに使われていた金属や樹脂は再資源化できる。今後の太陽光パネルの廃棄増加を見すえ、先行して事業を始める。

太陽光パネルはガラスと樹脂が強固に接着しているため、現状では使用済みの状態で粉砕し、埋め立て処分する場合が多い。加山興業が導入する設備はガラスと他の素材を分離するため埋め立て処分を減らせる。太陽光パネルの処理能力は年3万3000枚。

導入する設備に独自のふるい条件を採用し、他の素材の混入が少ないガラスを回収するため、リサイクルしやすい。吹き付けた粒状材料も繰り返し利用できる。同社は二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロの電気を購入しているため、太陽光パネルのリサイクルによる排出を抑制できる。

太陽光パネルの耐用年数は20―30年と言われており、国内では30年には20年の10倍の3万トンの大量廃棄が予想されている。40年には80万トン前後の大量廃棄が見込まれている。同社は愛知県の循環型社会形成推進事業の補助金を受けて装置を導入する。他社も熱したナイフでガラスと樹脂をはがすリサイクル設備を導入するなど、太陽光パネルの大量廃棄に備えた動きが始まった。

日刊工業新聞2021年8月13日

関連する記事はこちら

特集