日立建機が超大型ショベル・ダンプなど製造工場の月産台数を倍増させる理由
日立建機は超大型ショベルやダンプといった鉱山機械を製造する常陸那珂臨港工場(茨城県ひたちなか市)の月産台数を早ければ9月にも2020年度比2倍に引き上げる。コロナ禍の影響はあるが、中国を除く世界全域で需要が回復していることに対応する。日立建機は21年度の鉱山機械需要を前年度比15%増と見通す。インフラ投資や堅調な資源価格が需要を押し上げている。
鉱山機械は高額で、需要の回復は一般の油圧ショベルより遅い22年ごろとみていたが「予想より早いペースで受注が伸びている」(平野耕太郎社長)。納期が22年度にまたがる案件も出始めているという。
コロナ禍で需要が落ち込んだ20年度に常陸那珂臨港工場の従業員を一部、土浦工場に派遣するなどで対応していたが、増産に伴い呼び戻す。油圧ショベルを手がける土浦工場(茨城県土浦市)とミニショベルを担当する日立建機ティエラ滋賀工場(滋賀県甲賀市)もほぼフル生産状態。鉱山機械の増産は建機需要回復を象徴する。
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日刊工業新聞2021年8月10日