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先端半導体向けに増産。凸版が112億円でパッケージ基板の新ライン

凸版印刷は112億円を投じて半導体パッケージ基板の新ラインを新潟工場(新潟県新発田市)に導入する。2022年度に稼働予定。同基板の新ライン稼働は約8年ぶり。同社が手がけるのは「FC―BGA基板=写真」と呼ばれる半導体パッケージ基板の中でも高性能のLSI(大規模集積回路)向け。第5世代通信(5G)の普及や自動運転の進展に伴い高性能な半導体の需要が高まっていることに対応する。

同社は14年に100億円を投じてFC―BGA基板のラインを同工場に導入。生産能力を従来比2・5倍に拡大した。新ラインの投資額は当時と同規模。具体的な生産規模は明らかにしていない。

FC―BGA基板は、プリント配線板とLSIをつなぐ部材。LSIの微細化、高性能化に伴い需要が拡大している。富士キメラ総研(東京都中央区)の調査によると、26年のFC―BGA基板の市場規模は19年比48・6%増の5199億円になる見通し。

5Gの普及でデータセンターや基地局で採用される通信機器向けプロセッサーやサーバー用中央演算処理装置(CPU)で需要が増加。車載向けでは先進運転支援システム(ADAS)の普及拡大に伴い「SoC(システム・オン・チップ)」と呼ばれる統合チップでの需要増が見込まれる。

日刊工業新聞2021年7月14日

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