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世界初、水素を燃料とする旅客船が完成した!

ツネイシクラフト&ファシリティーズ(広島県尾道市、神原潤社長)は、水素混焼エンジンを搭載した旅客船を完成させた。水素を燃料とする旅客船は世界初という。同じ常石グループの神原汽船(広島県福山市)、ベルギーの海運大手CMBと共同で出資したジャパンハイドロ(同)に引き渡した。今後航路申請を行い、国内で就航する。

完成させた「ハイドロびんご=写真」は総トン数19トンで、出力600馬力の水素混焼エンジンを2基搭載する。取り換えが可能な水素タンクを搭載し、軽油と水素を別のラインでエンジンに送り最大50%の燃料を水素でまかなう。水素は工場などで充填するため、岸壁に充填設備が不要。

船体は耐食アルミニウム合金製の双胴船。最大搭載人員は乗員・乗客合わせ82人、速力23ノット。

ツネイシクラフトは2019年8月に、水素混焼エンジンの開発元であるCMBと旅客船の共同開発で合意し、建造を進めてきた。

日刊工業新聞2021年7月14日

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