ニュースイッチ

AD

ゲームチェンジのカギを握る?全固体電池の自動車業界へのインパクト

現在の主流のリチウムイオン電池よりも安全、長寿命、高性能と言われる全固体電池。将来的には市場規模が大きい車載用に搭載されることが期待されている。電気自動車(EV)の大幅な性能向上の可能性がある。

「車載用のブレークスルーは東京工業大学とトヨタ自動車の固体電解質の発見から始まった。この流れは変わらず、開発で一番進んでいるのはトヨタだ」―名古屋大学未来社会創造機構客員教授、エスペックで上席顧問を務める佐藤登氏はこう話す。トヨタは2020年代前半に全固体電池を搭載したEVの実用化を目指すと宣言している。
 全固体電池開発の要の1つは電解質だ。「車載用に適用できる固体電解質の発見は元々日本で、材料メーカーで三井金属や出光興産などが呼応している。しかし2社以外のフォロワーがほとんどいない。材料メーカーの投資は開発段階から必要で、事業化はさらなる投資が伴う。全固体電池の事業がある程度拡大すれば、様子見の材料メーカーも少なからず参入するだろう」(佐藤氏)。
 また、実用化に向けては既存のリチウムイオン電池と比べた優位性も問われる。国内のリチウムイオン電池は現時点でも安全性が高いものが多く、「高くても売れるというシナリオはない」と佐藤氏は分析する。

オンラインセミナーのご案内

ニュースイッチでは、全固体電池に関連したオンラインイベント「全固体電池入門の入門 第2回 ビジネス視点で解説 自動車業界へのインパクト」を開催します。
講師はホンダでリチウムイオン電池の開発に携わり、その後、サムスンSDIの常務として電池事業の陣頭指揮をとり、現在は名古屋大学未来社会創造機構客員教授でエスペック㈱上席顧問を務める佐藤登氏です。
昨年には「電池の覇者 EVの運命を決する戦い」(日経新聞社)を上梓、業界に最も精通する同氏と、日刊工業新聞の自動車担当記者が「ここだけの話」をします。

2021/7/2(金) 14:00 ~ 15:30
<<申し込みはこちらから>>
一般 :¥5,500(税込) 前回参加者 :¥4,400(税込)
※前回(5月21日)参加された方は、特別料金(1,100円割引)にてお申込いただけます。お申込方法は、別途お送りしているメールをご確認ください。
申し込み締切
2021年7月1日(木)12:00

編集部のおすすめ