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女性の高度技術者を3倍に増やすSCSKの狙い

SCSKは2026年3月までに女性の高度技術者を現状比約3倍の150人に増やす。育児などで時間的制約を持つ社員が多い半面、自主的に業務プロセスの改善に取り組み、全社の業務効率化につながるとみている。また新サービスの開発などにおいて使用環境や操作感(UI)、利用者体験(UX)にも女性目線でのビジネス貢献を期待する。

IT業界では高度人材獲得が喫緊の課題。SCSKの技術レベル認定制度「専門性認定制度」のうち、男女間で認定者数に差が開くレベル5―7の人材育成を進める。同レベル保持者は事業・技術領域のリーダーとして後進育成にも取り組む人材が該当する。

SCSK全体の高度技術者約1000人のうち、女性技術者が占める割合は現時点で5%程度。5年後の女性比率は定めていないが、総数、比率ともに拡大したい考えだ。技術研修や組織横断プロジェクトに参加する技術者を対象階層の男女比に応じて選出することで、育成機会を均等化する。休業期間中もITの革新スピードに追いつけるよう、希望者にeラーニング教材を提供する。

組織風土改革も進め、女性技術者の昇進の妨げとなるバイアス(偏見)の排除や結婚・出産などのライフイベントに左右されずに活躍できる組織を目指す。

SCSKでは11年以降、女性管理職登用に向けた取り組みを推進しており、現在、同社の女性管理職は90人に到達した。

日刊工業新聞2021年5月28日
狐塚真子
狐塚真子 Kozuka Mako 編集局第一産業部 記者
「30歳前後までは男女差無く技術者を育成できる傾向にあるものの、出産などを機に休職する女性技術者を再び成長曲線に戻すことが課題だった」という。20年7月からは、入社から10年以内に現場リーダー層への育成を目指すキャリア開発プログラムを始めた。リーダー層の早期育成により、現場復帰時にリーダーとして再び活躍できる女性社員が増えると見込んでいる。

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