CADの設計手順を学べるVRサービスが年内にも。モビテックが遠隔研修に対応
モビテック(名古屋市中村区、長尾佳吾社長)は、主に自動車関連企業向けに、仮想現実(VR)を活用したCAD教育サービスを開発し年内にも提供を始める。以前からCAD教育サービスを展開しているが、VRを利用するのは初めて。遠隔で視覚的に教育できるメリットを生かし、より効果的な教育につなげる。まず顧客にモニターとして使ってもらう。今後、VRを使った生産現場の作業者向け教育サービスの開発を視野に入れる。
モビテックはVRの特徴を生かし、CADでの設計などの手順を視覚的に確認できる教育サービスを開発する。車両や部品を3次元(3D)スキャンして図面を作製するリバースエンジニアリング事業などで培ってきたデジタルに関する知見を生かし、実践的なコンテンツとする計画。CAD担当者への効率的な教育が可能となるようユーザーを支援する。
新型コロナウイルス感染拡大の影響でリモートによる研修などが増加している。遠隔でも視覚的に学習できるVR教育サービスへの需要は高いとモビテックはみる。今後、VRを使ったサービスでは、危険作業前の安全教育など生産現場の作業者向けも想定している。
モビテックは、自動車の駆動部品やワイヤハーネスの開発設計の技術支援を得意とする。自社開発した世界最速の電動バイクを体感できるコンテンツを開発するなど、VRに関するノウハウも磨いている。
日刊工業新聞2021年5月24日