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ヤマハ発が実証!無人ヘリで獣害対策防護資材を運搬 

ヤマハ発動機は産業用無人ヘリコプター「FAZER R G2=写真」を用いて支柱やネットなどの獣害対策用防護柵資材を山間部に運搬する実証実験を静岡県掛川市で行った。積み込み場所から荷下ろしする谷底までの片道10分弱の距離を、自動航行とパイロットによる操縦で5日間で約120往復して合計1・5トンの資材を運んだ。

防護柵は、山間部に植えた苗木をシカやカモシカによる食害から守るのが狙い。作業者が資材を背負って斜面を歩くと時間を要し、負担や危険が大きい。そこで無人ヘリで運ぶことにした。

同ヘリの積載能力は35キログラム。資材を格納するコンテナ重量を差し引いた上で、異なる形状の資材の組み合わせで1度に約20キログラムを運んだ。強風の影響を受けにくい積載方法などを確立しておき、積み込みと荷下ろしの各地点に操縦オペレーターを配置して樹木などの障害物を避けた。

同社は無人ヘリで送電線用の建設資材を山間部に運ぶ業務も請け負っている。無人ヘリと衛星通信やレーザースキャナーなどを組み合わせ、資材運搬や農業、森林資源や地形の計測、建造物の点検・検査、防災・警備などへの活用を進める方針だ。

日刊工業新聞2021年5月19日

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