米国から油圧ショベルの遠隔操作を実演、キャタピラーの狙いとは?

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幕張メッセから米国の建機を遠隔操作

キャタピラージャパンは、次世代油圧ショベル対応遠隔操作アタッチメント「Catコマンド」の改良版のデモを幕張メッセ(千葉市美浜区)で公開した。約9500キロメートル離れた米アリゾナ州のデモセンターと幕張メッセをつなぎ、米国側の油圧ショベルを日本で遠隔操作して指定場所を掘削した。Catコマンドは2020年に米国で発売済みで、日本でも22年に投入する計画だ。

遠隔操作実験では日米間はNTTデータのインターネット回線、米国内はWi―Fi(ワイファイ)回線を用いた。オペレーターのジョイスティック操作でアリゾナ州にあるショベルを動かし、指定場所を30センチメートルの深さで掘削した。

遠隔操作は安全性、生産性の両面でユーザーから不安が多い。キャタピラーは映像系信号と操作系信号を一つにまとめて送ることで、距離や時差による通信遅延問題を解決。加えて、遠隔でもバケット爪先角度を高精度制御するグレードアシスト機能、負荷で車体が浮き上がるのを抑えるブームアシスト機能、旋回アシスト機能などと組み合わせて精度と安全性の問題をクリアした。30センチメートルの指定に対し掘り過ぎず、浅過ぎず、正確な掘削ができた。

カメラ画像による遠隔操作は奥行きをしっかり見ることが困難だが、これらの機能との組み合わせでカバーした。オペレーターは現場移動や現場環境のストレスから解放され、建機に実乗している感覚で作業ができる。油圧ショベルに加え、現場にあるホイールローダーやブルドーザーも同時に制御できるとしている。

日刊工業新聞2021年5月13日

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キャタピラー

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