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中国に次ぐ2位、日本の「バイオ樹脂特許」出願は全体の25%に

特許庁がまとめた2020年度特許出願技術動向調査によると、日本は生物由来資源(バイオマス)樹脂のフィルムシートや生分解性樹脂の積層体などの成形技術や、樹脂の着色や外観に関する特許の出願数が他国に比べ多く強みとなっていることを明らかにした。成形技術や加工技術、着色・外観の特性改良技術、包装技術などで、バイオ樹脂の素材を高機能化し市場投入することが期待される。

バイオ樹脂や樹脂のリサイクル技術など樹脂の資源循環に関する技術に対し、05―18年の日米欧中韓の5カ国・地域での出願特許を分析した。同じ発明を複数の国に出願した場合の「特許ファミリー」の件数は中国が最も多く全体の48・1%を占めた。日本は同25・4%で中国に次ぐ2位。

バイオ樹脂や再生樹脂を対象とする調査で、材料・製品特性の改良全体の出願数に対し、日本は耐熱性・熱安定性、強度・剛性・弾性率、着色や外観の改良技術に関する出願数の比率が高いことが分かった。特に着色や外観の改良に関する特許ファミリー件数は2位の中国と比べ1・7倍の1422件。各分野で大きな伸びを示す中国の出願件数を上回った。他国では分解性、強度・剛性・弾性率、耐熱性・熱安定性の改良技術の比率が高い傾向にあった。

特許庁は毎年、最先端分野の技術テーマを選び、特許情報を調査・分析した報告書をまとめている。20年度の調査では、将来の市場創出や拡大が見込める分野として「樹脂資源循環」のほか、「スマート農業」や「機械翻訳」など七つの技術テーマを選定した。

日刊工業新聞2021年4月30日

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