激戦の小型SUV市場、新型「ヴェゼル」が選ばれる理由

ホンダ、登録車復権の試金石に

  • 0
  • 1
新型「ヴェゼル」HVタイプ(公式サイトより)

ホンダは、主力の小型スポーツ多目的車(SUV)「ヴェゼル」を2013年の発売以来初めて全面改良し、国内で発売した。独自システムを搭載したハイブリッド車(HV)と、ガソリン車を設定。燃費性能や安全運転支援機能などを高めた。国内SUV市場は拡大する一方、競争が激化する。軽自動車販売に勢いがあるホンダにとって、新型ヴェゼルの売れ行きは登録車復権の試金石となりそうだ。

新型ヴェゼルは安全運転支援システムの機能を先代モデルより向上させた。小型SUVのクラス平均を超える広さを実現したという。消費税込み価格はハイブリッド車(HV)が265万8700円から、ガソリン車が227万9200円から。販売計画台数は月間5000台。

既に約1万7000台を受注。安部典明常務執行役員日本本部長は「半導体不足の影響が徐々に出てくるだろう」と懸念を口にしつつも、「想定外」の好調な滑り出しを喜ぶ。

ホンダは「N―BOX」シリーズなどの軽自動車販売が好調で、2020年度の新車販売台数の54・7%を占めた。新型ヴェゼルについて、安部常務執行役員は「登録車においてもホンダのプレゼンスを高める上での基幹モデル」と強調する。

SUV市場には追い風が吹く。日本自動車販売協会連合会(自販連)によると20年度のSUVの新車販売台数は19年度比17・9%増の約66万台。全体の新車販売は同7・6%減の約466万台でありSUV人気が際立つ。

ただ競争は激しい。今、小型SUV市場をけん引するのは、トヨタ自動車の「ヤリスクロス」。20年8月発売で21年3月末時点の累計販売台数は約6万4500台。20年度の車名別販売ランキングで「ヤリス」シリーズがトップになったが、その原動力となった。

新型ヴェゼルの差別化ポイントについて、開発を担当したホンダの岡部宏二郎シニアチーフエンジニアは「スタイリングと居心地の良いパッケージ」とアピールした。

日刊工業新聞2021年4月23日

関連する記事はこちら

特集