パイオラックスが中国・ASEANで医療機器を拡販!自動車部品に並ぶ事業へ
パイオラックスは主力の自動車部品分野以外の事業を強化するため、医療機器の海外販売を拡大する。医療機器事業の海外売上高比率を現状の10%程度から、中長期で50%超に引き上げる。海外の代理店を活用して中国やASEAN(東南アジア諸国連合)地域で拡販する。医療分野の市場が拡大する現地の需要を取り込む。将来的に医療機器を自動車部品と並ぶ主力事業に育成する考え。
パイオラックスは自動車部品で培ったバネや合成樹脂の加工技術、表面処理技術を医療機器に応用。製品開発や製造、販売している。患者の体への負担が少ない「低侵襲治療」向けの機器を手がける。消化器内視鏡手術に使うガイドワイヤなどを展開している。
市場を開拓するため海外で、医療機器事業の売り上げ拡大に取り組む。特に中国とASEAN地域を重視する。経済発展とともに医療ニーズが高まっている。海外代理店を増やして拡販する。現在は日本国内から製品を輸出しているが、将来的には現地生産も検討する。
2020年3月期実績で部門別の売上高は自動車部品が581億円に対し医療機器事業は43億円。環境対応にも注力して自動車部品事業の拡大を進める一方、自動車の市況に左右されないよう経営の“一本足打法”からの脱却を目指す。医療機器事業を自動車部品事業と並ぶ2本柱に据えたい考え。
国内市場の拡販では自社ブランドと合わせてOEM(相手先ブランド)供給を進めていく。
日刊工業新聞2021年3月12日