大半が赤字の日産系サプライヤー、頼みはトヨタ?

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日産自動車は構造改革の途上(内田誠社長)

日産自動車への供給が多い部品メーカー6社の2021年3月期連結業績は、全社が営業減益でパイオラックスを除く5社の当期損益が赤字に陥る見込みだ。中国を筆頭に新型コロナウイルス感染症の影響から回復に向かう地域も出てきたが、感染が拡大した4―9月(上期)の生産活動への打撃が響く。前回公表した通期見通しについては各社で修正判断が分かれた。日産が中国で増産に乗り出すなど明るい材料はあるもののコロナ禍の先行き不安は拭えない。

新型コロナによるマイナス影響は上期が“底”だったもよう。パイオラックスの永島亨執行役員は「08年のリーマン・ショックと同様か、それ以上の(厳しい)経営環境」とした上で「6月から状況が(良い方向に)反転している」と話す。

完成車メーカー別の売上高構成比では変化が起きている。河西工業は上期の日産向け割合が前年同期比約14ポイント減の43・4%だった。一方、トヨタ自動車向けは同6ポイント増の22・1%に伸長した。「今まで日産向けは60%を超えていたが、期を追うごとに減少している」(渡辺邦幸社長)。ユニプレスも日産向け割合が同約4ポイント減の79・8%、ヨロズは同約4ポイント減の約61%だった。

通期の業績見通しはコロナ禍の不透明感もあり難しい判断となった。中国の復調などもあり自動車メーカーの生産が回復傾向にあることから、ヨロズとパイオラックスは上方修正した。一方、河西工業は下方修正とした。新設したスロバキア工場の立ち上げ経費がかさんだほか、車メーカーの生産調整を加味した。ユニプレスとファルテックは据え置き、未定だったアルファは11月に公表した。

新型コロナの影響は長引きそうなものの、日産の中国事業拡大に合わせた動きは進む。河西工業は現地で日産向け製品の新拠点立ち上げを計画通り行う。ただし日産自体が構造改革の途上ということもあり、各部品メーカーは固定費削減なども進めて収益力の向上を図る。

日刊工業新聞2020年11月26日

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