泉佐野のタオル企業がウガンダの綿農園に貢献、40年前から続く“つながり”

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ウガンダとの連携を強める奥社長(左)(ウガンダ北部・グル市の農園)

ウガンダ産オーガニック綿農園に貢献

スマイリーアース(大阪府泉佐野市、奥龍将社長、072・450・2018)は、100%オーガニック素材にこだわったタオルを製造・販売している。素材となるオーガニックコットンはウガンダから全量を輸入する。ウガンダの農園との関係を一から築き、同国産業の持続可能な発展に貢献する。

現在、ウガンダ北部のグル市にあるオーガニックコットンの農業組合を通じて約2000の農家とつながっている。植え付け前に1キログラムあたりの買い取り価格を決め、品質基準をクリアしたものを適正価格で買い取る。2017年は約100トンを買い取った。

ウガンダとのつながりは約40年前にさかのぼる。元々製織業(織り屋)を営んでいた奥社長の父である同社の創業者が、衰退していくタオル産業で新たな事業を考えていた。偶然旅行先で訪れた同国のナショナルパーク近くに広がる綿花農園を見て、豊かな自然と広大な土地に魅了されたのがきっかけだった。

一方、ウガンダは綿花栽培に適した土壌を持ちながらも、品質の悪さから適正価格で取引されず、海外からの中古衣料品が出回っていた。長引く紛争で国内産業が衰退し、産業が発展しなかった背景がある。

そこで11年から奥社長自らが年3―5回足を運び、一つひとつ農園を巡り、品質の低下につながる要因を探し、農家に助言した。例えばゴミの廃棄が不純物の混入につながり品質の低下を招くことなど、徐々に信頼関係を築きつつ農家の行動改善につなげた。

グル市のオーガニックコットンの農業組合リーダーと話す奥社長

地道な取り組みから7年の期間を要し、ようやく適正価格で取引できるオーガニックコットンの品質に至った。この取り組みが評価され、17年に国内では初となるウガンダのグル市と大阪府泉佐野市の自治体間で友好都市連携が結ばれた。

ウガンダとのルートができたことで、日本国内でウガンダのコットンに興味を持つ企業が増えた。国内での需要が増えれば「ウガンダの産業のさらなる活性化につながる」(奥社長)と意欲を見せる。今後も引き続きタオル産業を通じたウガンダとの連携を強める。

日刊工業新聞2021年3月9日

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