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ピッキングロボットの異常を可視化する監視ソフト

ピッキングロボットの異常を可視化する監視ソフト

協働ロボによる作業のどこでエラーが出ているかを可視化できる

アセントロボティクス(東京都渋谷区、久夛良木健社長、03・6721・9948)は、ロボットのバラ積みピッキング用ソフトウエア「アセントピック」で状態監視機能を拡充した。ロボットが加工対象物(ワーク)をピッキングして次の工程に渡す一連の作業で、異常が起きた場合にどこで起こったかが分かる。ロボットシステムインテグレーター(SIer)がシステムを構築、修正しやすくなる。1年間で100システムの導入を目指す。

バラ積みピッキング用ソフトウエア「アセントピック」は低価格帯の台湾テックマン・ロボットの協働ロボットにも対応する。価格は200万―300万円で、ロボットを含めて400万―500万円程度でシステムを構築することが可能。

アセントピックは、製造現場でロボットによるピッキングを行うためのソフトのシステム。人工知能(AI)技術で把持点を認識する。ロボットアームの手先の深度カメラでバラ積み部品を読み取り、AI処理で把持位置を選択。ピッキングして次の工程に渡す。

こうした一連の流れについて、深度カメラやAI処理、ロボットのコントローラーのどこでエラーが出ているかを可視化できる。SIerにとってはシステムの構築や修正で、エラーの原因追究がしやすくなる。

アセントピックのAI処理はニューラルネットワーク式の機械学習と、ルールベースを組み合わせた。部品のCADモデルでピッキングをシミュレーションし、把持が成功しやすいポイントを学習する。2本爪のグリッパーでの把持や吸引把持などに対応できる。

日刊工業新聞2020年3月3日

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