堀場製作所が水素と半導体に全力、新組織で技術横断を急ぐ

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水電解セルの性能や効率を評価できる水電解セル評価装置

堀場製作所は、水素関連と半導体関連でそれぞれ、事業部門ごとに持つ計測技術、リソースを結集・横断してソリューション提案するグループ横断組織を立ち上げた。水素関連では、環境負荷が低い水素社会の実現に向け、燃料電池向け評価装置に加え、水素の多様な製造・貯蔵向け計測制御などまでを扱う。半導体では計測機器などを束ねた組織とし、総合力で事業領域を広げる。

水素関連の多様な計測制御を扱うのは車、環境、医用、半導体、科学の5事業の横断組織「ハイドロゲンエナジープロジェクト」。どの部門にも属さない約10人の独立組織だ。

水電解セル評価装置や濃度分析計といった水素を作る領域向けから、水素ステーションの水素脆化評価や材料分析装置などの貯蔵領域、燃料電池車の電池や電解質、触媒評価向け装置をはじめ水素を使う領域向けまでを扱う。各事業が持つ装置の水素関連への展開をとりまとめ、各シーンごとに最適ソリューションを提供し、「水素の堀場」と認識されるのが目標だ。

一方、半導体関連事業は現在、製造装置向けマスフローコントローラー(ガス流量制御機器)と薬液濃度モニターが中心。新たに製造や開発工程に使える光計測や異物検査装置なども含めトータル提案する「オプティカルスマートセンシング」に特化した組織を立ち上げた。既存5事業のリソースを融合して半導体関連事業での第三の柱を育て、同社が掲げる総合力で競合と差別化を図る「クロスセグメント」の代表例にする。

既に堀場は自動車関連事業で同様の展開を実施。代表製品は自動車排ガス測定装置だが、現在は車開発向けの多様な計測機器から、エンジニアリング、自動運転車向けサイバーセキュリティーまで領域を広げ、トータルソリューションを強みにする。この手法を他事業にも応用していく。

日刊工業新聞2021年3月2日

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