電力の“地産地消”の普及に取り組むNTT西、複数自治体と組んで実証へ

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山口支店では18年末から昨年3月まで電力の相互融通を実証

NTT西日本は2021年度上期に、自社の通信ビル内に設置した蓄電池を利用し、地域の電力需給を調整する実証実験を始める。太陽光パネルで発電した電力を他の施設や家庭に供給したり、夜間にためた電力を昼間に利用したりする。NTT西が管轄する地域の複数の自治体と組んで展開。NTTグループの既存設備を有効活用しながら再生可能エネルギーの活用を促し、電力の“地産地消モデル”を普及させる狙いだ。

NTT西の通信ビルに非常用電源として常備する鉛蓄電池を、高効率なリチウムイオン蓄電池に置き換え、電力需給の調整に活用する。NTTグループでスマートエネルギー事業を担うNTTアノードエナジー(東京都千代田区)と連携する。

NTT西は18年末から20年3月まで、山口支店(山口市)の通信ビルで太陽光発電、電気自動車(EV)、ビルとの間で電力を相互融通する実証を実施済み。そのノウハウを生かし、今回の実証では自治体レベルにまで範囲を拡大する。

NTTグループは近年、通信ビルを生かした電力関連事業に乗り出しているが、今回の実証ほど大規模に展開するのは初めて。通信ビルは固定電話や光回線サービスのインフラを維持管理する主要拠点。固定電話の契約件数は年々減少しているものの、光回線によるデータ通信の重要性は一層高まっており、非常用電源の重要性は増している。

過疎地域も含めて全国各地に展開しているという通信ビルの特徴を生かし、通信だけでなく電力の分野でも、地域のインフラ維持や防災対策に貢献する考えだ。

日刊工業新聞2021年2月19日

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