タニタがキッチンタイマーを3Dプリンター、広がる開発の幅

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3Dプリンターで作った金型(中央)とシリコーン部品のサンプル(タニタ提供)

タニタ(東京都板橋区)は、開発・試作や機構確認などで3Dプリンターを積極的に活用している。今後も利用シーンの拡大を見込む。3Dプリンターの活用事例や、今後の可能性について、事業戦略本部の蔦谷孝夫開発部長に聞いた。(渋谷拓海)

―3Dプリンターをどのように活用していますか。
 「強度や造形サイズの問題で、主力の体組成計などではあまり活用できていない。それ以外の小型計量器やオリジナル製品の開発で積極的に取り入れている。本社内の試作・工作用スペース『夢工房』にサイズの異なる3Dプリンター数台を設置する。多いものではこの2年間で578回稼働した。図面データを入力するだけで翌朝には造形ができ、スピード感のある開発が可能だ」

―どんな製品を開発しましたか。
 「2019年11月に発売したキッチン用小型タイマー『くるっとシリコーンタイマー』の開発で大いに役立った。汚れのつきやすいキッチン用タイマーをラップで簡単に包める構造が特徴だ。開発ではスワニー(長野県伊那市)に依頼し、3Dプリンターによる製品金型を初めて採用した。本体形状や表面処理などの開発で繰り返し試作できた。同タイマーは20年度のグッドデザイン賞にも選ばれている」

―これ以外の事例はありますか。
 「社内の新型コロナウイルス感染症対策の一環で『ドアオープナー』を3Dプリンターで作成した。手を使わずに肘で容易にドアを開閉できる。アイデアをすぐ形にして検証し、作り直しながら約2カ月で完成できた」

―3Dプリンターの活用の幅は広げる方針ですか。
 「モノがあると議論が深まりやすいため、より大型サイズの造形をしたい。造形物の強度が高まれば、体組成計や体重計の開発にも活用できるだろう。また、金型製造の内製にも可能性がある」


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3Dプリンター

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